ツネイシホールディングス連結決算  2010年12月期は 売上高、経常利益とも過去最高

2011年4月13日

ツネイシホールディングス

[業績報告]

  ツネイシホールディングス株式会社(本社:広島県福山市沼隈町常石1083、代表取締役社長:神原勝成)の2010年12月期(2010年1月~12月)決算は、海外造船工場の拡張による建造隻数の増加に加え、リーマンショック前に契約した比較的 船価が良好な船の竣工や、海運部門でのコンテナ貨物の荷動きが2008年水準に回復したことなどにより、グループ連結の売上高が3,009億円(前年対比17%増)、経常利益309億円(前年対比19%増)と過去最高を達成しました。

■造船事業部門
<長期ビジョン「VISION2020」スタート>
  常石造船株式会社を核とする造船事業部門は、今後10年間の長期ビジョン「VISION2020」を策定し2011年から活動を開始しました。お客さま評価で業界NO.1を目指す「VISION2020」では、運航採算性や環境性能で商品の差別化を図ると共に、生産性向上によるコスト競争力を重点施策として強化していきます。そのため、省エネ技術や環境技術への開発投資に力を入れると共に、主力の8万2千トン型ばら積み貨物船 「カムサマックス」や5万8千トン型ばら積み貨物船「TESS58」などを対象に、新ルールに適合したモデルを順次投入していきます。さらに、国内外の4つの製造拠点の連携と支援体制を強化し、品質と生産性の向上を図ります。
  また、環境側面では、推進性能とエネルギー効率を高めた船の開発を通じ、建造する船から排出される二酸化炭素(CO2)の量を2020年までに1990年比で40%削減を目指します。

  <2010年の業績>
  海外工場の拡張工事や国内工場の生産効率を高める設備投資が完了し、2009年から国内外4工場の9つの建造施設(4ドック、5船台)が本格稼働し、2010年はフル操業の1年でした。その結果、2010年の建造隻数は61隻と前年の49隻から12隻増加し、売上高は過去最高の2,433億円(前年対比18%増)、営業利益は328億万円(前年対比59%増)となりました。
  一方、受注環境はリーマンショック以降、現在も依然として厳しい状況が続いており、2010年の受注隻数は31隻(船種変更含む)にとどまっています。

■海運事業部門
<国際複合一貫輸送の強化>
  神原汽船株式会社を核とする海運事業部門は、今年12月をめどに神原汽船福山物流センターに第2倉庫を新設し、倉庫スペースをこれまでの1万5,000平方㍍から約2倍の3万平方㍍に拡張します。既存顧客からの取扱量増加の要望や、国際複合一貫輸送のニーズへの対応など、船舶輸送、倉庫、陸上輸送を含めた総合物流会社としての機能を強化します。また、昨年12月にはタイの海運会社Regional Container Lines(以下:RCL)との提携関係を強化し、コンテナ航路のサービス対象国を8カ国からアジア、中東、オセアニアなど17カ国に拡大しています。
  また、神原汽船株式会社は、今年1月の組織再編において輸出入通関や倉庫保管、流通加工、陸上輸送などを展開するツネイシホールディングス株式会社常石ポートサービスカンパニーを吸収分割により承継した神原ロジスティクス株式会社を100%子会社とし、アジア、オセアニア地域におけるコンテナ航路の拡大に伴い本格化する国際物流体制を構築・整備していきます。

<2010年の業績>
  定期船事業では、1年間を通じてコンテナ船8隻による日中航路の運航を継続し、タイの海運会社RCLとの提携を拡充するなど、サービス対象国を17カ国に拡げ、2010年のコンテナ貨物取扱量が過去最高となりました。不定期船事業では、2010年に18万トン型ばら積み貨物船と5万8千トン型のばら積み貨物船を1隻ずつ竣工し、2010年12月の時点で船隊規模は24隻になりました。この結果、海運事業部門の売上高は、566億円(前年対比51%増)、営業利益は69億円(前年対比92%増)と堅調に収益をあげることができました。

本件に関するお問合せ先 ―
ツネイシホールディングス株式会社
TEL:084-987-4915