「TESS」ハンディマックスシリーズ通算建造300隻

2012年1月6日

常石造船

[企業動向]

常石造船株式会社(以下、常石造船、代表取締役社長:川本隆夫)は、同社オリジナルブランド「TESS(ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ)」ハンディマックスシリーズ※1の通算建造300隻目を竣工し、1月6日に初航海に向けて出航します。同シリーズは、1984年の1隻目竣工以来、1999年に100隻を突破し、300隻目となる本船はTESSハンディマックスシリーズ最新船型の「TESS58(載貨重量5万8千トン型ばら積み貨物船)」です。

TESSハンディマックスシリーズは、1980年代初頭に国際市場をターゲットに、コンパクトなサイズでありながら船体の肥大化による載貨重量の増加と、燃費向上による運航コストの低減をコンセプトに開発され、高い運航採算性を実現しました。さらに、ばら積み貨物だけでなく鋼材※2など多様な貨物を搭載できる仕様によって汎用性の高さも実現しています。1984年にシリーズ最初の船型:4万トン型ばら積み貨物船(TESS40)を竣工して以来、1994年に4万5千トン型ばら積み貨物船(TESS45)、2000年には5万2千トン型ばら積み貨物船(TESS52)、2006年にTESS58の1隻目を竣工。船体大型化と燃費向上を図る改良を重ね、経済性を求める顧客ニーズに対応しています。

最新船型のTESS58は、大学や海運会社との共同研究で生まれた新技術「SEAWORTHY」※3や「MT-FAST」※4などの環境技術を採用し燃費が向上しています。現在は、当社の商品CO2排出量削減目標※5である2020年までにマイナス40%の実現に向けて、さらなる環境性能向上を目指し改良モデルの開発を進めています。

  • ※1 1万トン~6万トン未満のばら積み貨物船。国際海上輸送において小回りのきくサイズで、一般的にデッキクレーン(甲板上荷役装置)を持つことから、世界の多くの港で、荷役設備の乏しい港でも幅広く活躍する船型。
  • ※2 長尺パイプやホットコイルなど、主にプラント建設や車両製造などに用いられる資材。
  • ※3 広島大学と共同で、船首部の波の抵抗を軽減するため、波の高い海でも抵抗が少なくなる船首形状を開発。貨物搭載時のシーマージン(波浪中の抵抗増加)を、最大約5%削減できる。
  • ※4 プロペラの前部に取り付ける複数の翼型の構造物。水流を整えることで、推進効率が約4%向上する。日本郵船グループ会社の株式会社MTIと共同で開発。
  • ※5 トンマイル当たり(1トンの貨物を1マイル輸送する際の燃料消費量から算出)のCO2排出量を、1990年当社製品と比べて2020年までにマイナス40%を目指している。

tess300.jpg

■TESSハンディマックスシリーズ建造300隻目"SANDRA"の主要目

船種

載貨重量58,100メトリックトン(mt)型ばら積み貨物船

船名

SANDRA(ヨミ:サンドラ)

長さ×船幅×深さ

約190メートル×32.26メートル×18メートル

載貨重量トン

58,110mt(メトリックトン)

総トン

32,305トン

主機

三井MAN B&Wディーゼル機関6S50MC-C(Mark7)

馬力

連続最大出力8,400kw×113回転/分

航海速力

14.5ノット

建造工場

常石集団(舟山)造船有限公司(中国のグループ会社)

以上

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ツネイシホールディングス株式会社
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