ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.が修繕事業を強化

2016年6月15日

ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.

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ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.が修繕事業を強化

修繕工事を完了した修繕15隻目の3,000トン型ばら積みバージ

 常石造船株式会社(本社:広島県福山市、代表取締役社長: 河野健二)のパラグアイ子会社で河川輸送インフラのバージやプッシャーを建造するASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.(アスティリェロ・ツネイシ・パラグアイ)は、南米地域におけるバージやプッシャーの修繕需要の高まりを捉え、既存船を対象にした修繕工事の提案や工程の効率化を推進し、修繕事業の強化を図っています。

 2016年5月6日には、2013年に修繕事業を開始して以来、累計15隻目となる修繕工事を完工し船主に引き渡しました。今回の修繕工事の対象は、2015年に同社建造の3,000トン型ばら積みバージで、海難事故によって破損した船体の二重船殻部分の一部切り替え工事です。2016年4月6日に工事を開始し、およそ1カ月後の5月4日に完工しました。ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.建造のバージに関する修繕工事は、社内に蓄積された図面や船体構造の情報を活用し、最適な工事内容を迅速に提案するほか、工程の効率化による短納期が可能であることから船主に好評を得ています。

 ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.では、常石造船やTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.から派遣された指導員による技術指導によって高めた造船技能を、修繕工事に生かしています。さらに、在パラグアイのグループ会社で船舶の機関室艤装を専門とするTSUNEISHI PARAGUAY IRON WORKS S.R.L.と連携し、従来のバージの修繕に加えて、プッシャーなど機関部を備え自走する船舶の修繕も視野に、さらなる技術の向上をめざしています。

 南米地域では、バージやプッシャーの代替周期が長い傾向にあり、設備や機器の老朽化に伴う安全性への影響が懸念されています。パラグアイの船舶行政を統括する商船局(La Dirección de Marina Mercante)では、河川輸送における安全性確保を目的に、バージやプッシャーに対し船舶の安全性や環境性を検査する船級協会※への入級を義務付けています。ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.では、培った技術を自社建造船に限らず多くの既存船に提供し、河川輸送の安全性向上や円滑な運航に貢献していきます。

※ 主要な海運国に設置された第3者機関。商船の船体、機関、装備の性能を建造中および就航後も定期的に検査し、基準を満たす船舶に対して“船級”を付与する。

■ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.について
 パラグアイ国の首都アスンシオンの南西約40キロメートルに位置する常石造船株式会社(本社:広島県福山市)のグループ会社です。中長期的な需要が見込まれている河川輸送の手段である平底バージやプッシャーの建造と修繕を行っています。現在、パラグアイやブラジル西部などで生産された穀物を中心に従来のトラックによる陸上輸送から、大量輸送が可能な河川を利用するバージ輸送へと転機しつつあり、今後もその重要性は増し、バージの船腹需要の増加が見込まれています。

・URL:http://www.glocal-japan.com/southamerica/
・事業内容:河川輸送用バージおよびプッシャーの建造、修繕
・設立:2008年10月
・従業員:約380人(2016年1月時点、協力会社含む)
・敷地面積:約50万平方メートル
・建造実績船型:河川ばら積みバージ、タンクバージ、プッシャー

- 本件に関する問い合わせ-
ツネイシホールディングス株式会社
CSV本部CSV推進部マーケティングコミュニケーショングループ
pr@tsuneishi.com